多嚢胞性卵巣症候群の原因ってなんだろうか?考えて見ましょう

多嚢胞性卵巣症候群の原因ってなんだろうか?考えてみましょう

多嚢胞性卵巣症候群(PCOもしくはPCOS)は、卵胞が多数できることで起こる排卵障害です。この症状は、診断基準は設けられているものの、明確な原因はいまだはっきりとしていません。現在、主に3つの原因が考えられており、これらの原因を見極め状況に合わせた治療方針を決めていく必要があります。

 

一つ目の原因は、内分泌異常です。女性が排卵するためには、視床下部から下垂体そして卵巣で正しくホルモンが分泌される必要があります。しかし、PCO状態では、月経周期をコントロールするエストロゲンの生産が低下してしまい、LH(黄体形成ホルモン)が高く、FSH(卵胞刺激ホルモン)は正常値を示すという特徴があります。このせいで、排卵が正常に起きないようです。

 

二つ目に男性ホルモンの過多です。思春期には大人の体を作るためのホルモンが分泌されます。男性ホルモンは主に精巣で生産されますが、女性の副腎皮質や卵巣からも分泌されます。これが多くなると、多毛やにきび、低音声、肥満などの表出する現象とともに、PCO症状である卵胞の発育障害だけにとどまらず、卵の質の低下、着床率の低下などの症状がでてしまいます。

 

三つ目に、インスリン抵抗性です。PCO患者の中には血糖値や糖代謝に異常がみられる人もいます。インスリン濃度が高まると、卵巣からの男性ホルモンの生産が高まると同時に、肝臓での性ホルモン結合グロブリンが抑制されて男性ホルモン濃度が高まることにつながるのではないかと考えられています。

 

これら以外にも、遺伝子的要因などもあげられますし、複合的に原因が重なり合っていることもあるようです。

 

若年期から、これらの原因となる現象は表れていることが多いでしょうが、そのような時期に婦人科にかかることは稀です。PCOだと診断する婦人科に受診するきっかけが不妊であることが多く、発見時期が30代以降になる傾向になってしまうこともうなづけるでしょう。